
犬にとって噛む行為は、意思などの伝達手段や対象物を確認する手段、警戒する手段、攻撃する手段など、さまざまな意味合いをもっています。ですから噛むことが一概に悪いとは言い難いですが、みさかいなくものを噛んだり、人を噛んだりしてしまうようでは困ったものです。噛みつきを防止するには、仔犬(子犬)の時期でのしつけが大変重要です。特に乳歯が生えそろい、永久歯に生え変わるまでの生後4〜6カ月ごろに行うのが最適。その後でのしつけは難しくなりがちなので、ぜひ仔犬(子犬)のうちにマスターさせておきましょう!
仔犬(子犬)は噛んでいいものと、いけないものの区別がついていません。噛む力加減もわかっていない状態です。
手や足にじゃれてきて指などを甘噛みされると、その行為を「かわいい!」と思うのではなく、そこはしっかりとしつけをしましょう。なぜなら成犬になったときにそんなことされたら大変なことになるかもしれないからです。
また、仔犬(子犬)は、遊んでいるうちに興奮してきてしまい、悪気なく噛んでしまうということなども少なくありません。
【よくある仔犬(子犬)の噛みつき】
仔犬(子犬)は噛んでいいものと、いけないものの区別がついていないことがほとんどなので、噛んでいいものとして、ワンちゃん用の噛むおもちゃやデンタルグッズを与えましょう。
グッズによっては、乳歯から永久歯への生え変わりをスムーズにさせる効果や歯石除去などのデンタルケア効果があるものもあります。
※詳しくは店頭でスタッフにお声掛けください!
仔犬(子犬)がじゃれて指などを甘噛みしてきたときは「ダメ!」「イタイ!」などの禁止の言葉を使ったあとに鼻先をつまんだり、噛んでいる指を口の中に押し込んだりすることも有効です。
仔犬(子犬)は「オエッ」となり、噛むと気分が悪くなることを覚え、噛むことをしなくなります。
バイトインヒビションを行うためには前回までのコラムで紹介してきたアイコンタクトやマズルコントロールができていることがベースになります。
マズルコントロールによって、上顎と下顎を開くようにして、口を開けるようにすることができれば、信頼関係と主従関係が確保できている証なので、自然と噛みつく回数も減っていきます。
どんなしつけをするときにもいえますが、号令を統一することで、仔犬(子犬)も覚えやすく、混乱を避けることができ、結果的にしつけもしやすくなります。噛みつき防止の場合も「ダメ!」「イタイ!」などと、号令を統一してみましょう。もちろんその言葉で噛むことをやめた場合は「good!」「お利口ね!」など、褒めてあげることをお忘れなく!
仔犬(子犬)が噛んできたときは、黙ってその場から移動し、仔犬(子犬)をひとりぼっちにすることもひとつの方法。
仔犬(子犬)は、ご主人に無視されたり、一緒に遊んでもらえないことが一番悲しいので、だんだんと噛む行為もやめていきます。
「イタ〜イ!」などと、仔犬(子犬)がビックリするほどの大声をあげます。仔犬(子犬)は聞いたことがないその声に驚き、噛む行為をやめます。
逃げ回ったりすると、仔犬(子犬)は遊んでもらっていると勘違いをしてしまうので、あくまでも冷静に声をあげ、それでも再び噛んでくるようだったら、無視してその場から移動するなどの手段をとりましょう。